何だか頭がかゆいなと思って、よく見たらフケのような白いものがいっぱい!しかも、フケのような白いものが、髪の毛から中々はがれない!こんな状態の方、いませんか?
これって、アタマシラミに感染しているかもしれません。
アタマシラミって、頭を清潔に保っていないと、頭皮にシラミが棲みついてしまいます。
そして、困ったことに、アタマシラミは、次々と感染を拡大してしまい、最初は1人だけでも、家族全員、保育園や幼稚園などの施設での感染が広がってしまいます。特に、幼児などの場合、自分で頭を十分に清潔にできずに、知らない間にアタマシラミが棲みつく、集団生活でアタマシラミをもらってしまうなんてこともあります。
アタマシラミは、放置しておいて自然によくなるものではありません。アタマシラミはどんどん卵を産み付けて、いつまでも頭に棲みついてしまうのです。
嫌ですよね!頭にシラミが棲みついているなんて…想像しただけでも、ぞっとします。
万が一、あなたや大切なお子様がアタマシラミに感染してしまった場合、速やかに治療ができるように、アタマシラミの治療薬や治療期間について、詳しく説明していきます。
目次
アタマシラミの治療法
このアタマシラミの治療法は、医療機関を受診する場合と、ドラッグストアで薬剤を購入する場合の、大きく2つに分けられます。
ここでは、基本的にドラッグストアで購入できる薬について、次の2つの内容を紹介していきます。
- アタマシラミの治療薬を購入できる条件
- 購入できるアタマシラミの治療薬
アタマシラミの治療薬を購入できる条件
アタマシラミの治療は、ドラッグストアなどで、治療薬を購入することで可能です。
ただし、ドラッグストアでアタマシラミの治療薬が購入できる方は、次の3つの状態であることが前提です。
- アタマシラミの感染が確定している人
- アレルギー体質ではない人
- 頭皮に湿疹やただれ、出血などの異常を認めない人
これらの条件を満たした人は、ドラッグストアなどで、アタマシラミの治療薬を購入できます。
反対に、これらの症状を満たさない方の場合は、まず、皮膚科などの医療機関を受診しましょう。
医療機関を受診する理由は、アタマシラミの治療薬は、当然ですが、アタマシラミにしか効果がありません。そのため、アタマシラミ以外の疾患の場合は、アタマシラミの治療薬を使うことで、症状の悪化などにつながりかねません。
また、アタマシラミの薬剤も、人によってはアレルギー反応を起こしてしまう場合もあるため、医師の診察、薬剤師の調剤の元、適切な治療を受ける方が良い場合もあります。
最後に、アタマシラミの方は、かゆみが主症状としてかなりの頻度でおこります。そのため、爪などがとがっていると、頭皮を傷つけてしまい、出血などを起こしてしまいます。
頭皮からの出血などは、アタマシラミ以外のばい菌に感染している場合もあるため、必要に応じて、アタマシラミよりも最初に頭皮の治療からスタートなんて場合もあります。
特に、お子様がアタマシラミに感染した場合は、最初は医療機関を受診しましょう。お子様の頭皮は大人よりも柔らかく、髪質も非常に繊細です。ドラッグストアの薬を用いるよりも、しっかりと診察を受けて、治療しましょう。
また、保育園や幼稚園などの施設では、アタマシラミの集団感染を防ぐために、アタマシラミの治療終了に関する証明を求める施設もあるようです。治療終了の証明となると、医療機関から文書をもらわなければならないため、治療経過をしっかりと医療機関で見てもらう必要もあります。
購入できるアタマシラミの治療薬
ドラッグストアで購入できるアタマシラミの治療薬は、フェノトリンという成分が配合されたシラミ駆除薬を選びます。
購入できるアタマシラミの治療薬は次の2つのタイプがあります。
- 液体
- 粉末
それぞれのタイプの特徴を詳しく説明していきます。
液体
アタマシラミの治療薬の液体タイプのメリットは、次の4つです。
- シャンプー感覚で使用できる
- 薬剤を頭に塗布して5分程度おけばOK
- 専用のくしがついている
- メモリがついていて使用量がわかりやすい
一方、デメリットは、”コストがかかる”ことです。
私がもし、アタマシラミの患者さんに治療薬で相談されたら、液体タイプをおすすめします。
その理由は、薬剤を頭に塗布する時間が5分程度でOKなことです。お風呂でアタマシラミをケアする場合が多いため、塗布時間が長ければ長いほど、治療が面倒と感じてしまいます。
アタマシラミの治療は10日前後続きます。途中でやめてしまうと、結局アタマシラミを退治しきれなく、再発となってしまいます。
そうならないためにも、費用がかかってもできるだけ簡単に治療薬を使える方がおすすめです。
液体タイプの治療薬の中には、泡立ちやすい薬もあるため、ドラッグストアでアタマシラミの治療薬を購入する際は、液体タイプの泡立ちやすいものをください!と薬剤師に相談してみてくださいね。
粉末
先ほどの項で、液体タイプをおすすめするといったのですが、世の中には、アタマシラミの治療薬に粉末タイプもありますので、紹介します。
粉末タイプのメリットは、”液体タイプよりもコストがかからない“ことです。
一方、デメリットは、次の2つがあります。
- 頭皮や毛髪の洗い残し出やすい
- 薬剤を塗布して1時間放置しなくてはならない
粉末タイプは、費用はかからないですが、薬剤を1時間も頭に塗布しなくてはなりません。
当然、アタマシラミは頭皮だけでなく、毛髪にもいるので、髪の毛全体に粉を振りかけなくてはなりません。
アタマシラミに感染しているだけでも、気分的に嫌なのに、治療が1時間も粉まみれにならなきゃならないなんて、泣けちゃいます!
私は、粉末タイプはおすすめしません。
アタマシラミの治療薬は、液体と粉末タイプがあると紹介しました。
これは、どちらのタイプを用いても、アタマシラミの治療期間は10日前後です。でも、アタマシラミの治療薬は、特殊な使い方をしますので、治療期間について、次の項で詳しく説明していきます。
アタマシラミの治療期間
アタマシラミの治療期間は、何度も10日前後と説明してきました。
これは、10日間、アタマシラミの治療薬を使うというわけではありません。
アタマシラミの治療薬は、卵に対する効果が弱く、虫卵が孵化するタイミングで繰り返し使用する必要があります。
そのため、アタマシラミの治療薬は、10日間の間に3日毎に合計3~4回使用することになります。
1回の使用は、液体や粉末の使用量を守って使います。
使用後は頭髪を隅々まで観察し、アタマジラミや虫卵の有無を確認しましょう。
アタマシラミの治療薬を10日間で、3~4回使用しても駆除できない場合は、薬剤抵抗性である可能性があるため、医療機関や保健所に相談しましょう。
なお、アタマシラミの治療薬は、長期間使用するものではありません。
「10日間毎日使おう!」とか「家族がアタマシラミだから、予防のために使おう!」なんてことはしないでください。
アタマシラミの治療薬は、使い続けると皮膚炎を起こす可能性があるため、長期連用、過量使用、予防使用はしないようにしましょう。
アタマシラミの治療薬の種類や治療期間はわかりましたよね。
でも、アタマシラミの卵には、治療薬は効果が弱いともいいました。
じゃあ、アタマシラミの卵はどうしたらいいの?となりますよね。そこで、アタマシラミの卵の除去法について、次の項で紹介していきます。
アタマシラミの卵の除去法
アタマシラミの治療薬では、毛髪に強力にくっついている卵は除去できません。
死んだ卵や卵の抜け殻は除去しなくても問題ありませんが、駆除終了の判断がしにくいため、治療薬に付属している専用のくし等で髪をすいたり、爪でしごいたりして物理的に取り除きましょう。
また、シラミの卵を除去するために、髪の毛を根元からカットする方法もあります。
昔は、アタマシラミになったら、坊主にするなんてことがいわれたこともありました。
しかし、現在は、シラミの卵が少ない場合に、卵のついた髪の毛を根元からカットすることが勧められています。
もし、周りのおじいちゃん、おばあちゃん世代から、髪を切ろう!といわれたら、現在は、治療薬を使うのが大切なんですってと教えてあげてくださいね。
まとめ
アタマシラミの治療薬は、液体と粉末タイプの2種類がありますが、使うならば液体を選んでください。
その理由は、頭に塗布してから5分間待つだけでOKなところです。粉末では1時間も放置しなくてはなりません。
大人でも1時間、じっとしているのって、結構苦痛ですよね。まして、頭に粉がついている状態です。動いたりしたら、周りが汚れてしまうこともあります。
お子様の場合ならば、なおさら待つことが苦痛に感じてしまうでしょう。
アタマシラミの治療薬は、適切な治療期間を守って使いましょう。治療薬をしっかりと使わなければ、アタマシラミを除去しきれず、感染が長引いてしまいます。
また、まれにですが、アタマシラミの治療薬が効かないタイプのシラミも存在します。このシラミが生まれてしまう原因の一つに、治療薬を適切に使わなかったということもあります。
治療薬が効かないシラミを生み出さないためにも、治療薬を適量、適切な期間を守って使ってくださいね。
アタマシラミの症状などについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、ご覧ください。
⇒ アタマシラミの症状と原因!フケに似たものが出たら要注意!