皆さんは、人の体質をアルカリ性体質や酸性体質という考え方があるのを聞いたことがありますか?
実は、人の体って、食事などの内容によって、簡単にアルカリ性や酸性に変化するんです。もちろん、強アルカリや強酸性ではなく、ほんのわずかな弱アルカリ性、弱酸性程度です。
でも、どちらかの体質になってしまうと、疲れやすい体になってしまうんです。
さて、皆さんはアルカリ性、酸性のどちらが疲れやすい体質だと思いますか?
ここでは、アルカリ性や酸性の体質の特徴や、疲れやすい理由、体質を改善するための食材などを詳しくお伝えします。
目次
アルカリ性・酸性の体質とは?
人の体をアルカリ性と酸性の体質を決めるのは、血液です。
この血液は、食べ物やストレスなどの影響を受けて、状況に応じてアルカリ性や酸性を行ったり来たりしています。ちょうど、シーソーのような状態です。
さて、血液がアルカリ性と酸性では、どちらが健康な体の状態だと思いますか?
正解は、アルカリ性の状態が健康な状態です。
一般的に、血液は状況に応じて変化しますが、偏った食生活などで、慢性的に血液が酸性の状態になると、酸性体質と呼ばれる状態になってしまいます。
そして、アルカリ性体質=疲れにくい体、一方、酸性体質=疲れやすい体と言われています。人の体は、外部からのストレスや偏食、便秘、精神的な緊張などで、細胞が「酸」を作り出してしまいます。
この「酸」が増えると、血液がアルカリ性から酸性になり、酸が細胞の新陳代謝を抑制したり、細胞の老化させてしまいます。
通常、人の体は、血液が酸性に傾いてしまうと、アルカリ性に戻そうとします。そして、アルカリ性に戻すときに、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルの力を借りています。
体の中のミネラルは、作り出された酸とくっついて、尿や汗などと一緒に体の外に不要物として排出されます。人の体はミネラルの成分を体内で作り出すことができないため、食事から摂取することになります。
しかし、食事のバランスが偏ってしまうと、口から入ってくるミネラル成分が不足してしまいます。その結果、食事から不足したミネラルを今度は、体の中の骨や筋肉、歯からミネラル成分を奪って、体をアルカリ性に戻そうとします。
偏食が続くと骨などがもろくなるというのは、体がアルカリ性に戻そうとして、骨からミネラルを取りすぎていることも原因の一つなんですね。
アルカリ性と酸性の体質の仕組みについて学ぶことができました。
でも、どうして体は酸性の状態をわざわざアルカリ性に戻そうとするのでしょうか?
そこで、次の項では、酸性体質がよくない理由について、詳しく説明します。
酸性体質がよくない理由
先の項でも紹介したように、人間の体は常に健康状態を維持しようと働き、血液を常に弱アルカリ性に保っています。
人の体の血液は、pHは7.35~7.45の弱アルカリ性で調整されています。
このpHが酸性に傾いてしまうと、むくみが出たりします。
血液の通る道である血管は、周りに細胞があり、細胞に水分、栄養分、酸素などを送り届ける役割をしています。アルカリ性と酸性の影響が出るのは、血液と細胞との間で水分のやり取りの部分です。
血液が酸性になってしまうと、血液中の水分が細胞に移動するばかりになってしまって、細胞に水分がいっぱいになってしまいます。その結果、むくみとなってしまうのです!
むくみは、手足に症状が出る程度であればよいのですが、心臓や肺なども細胞からできているため、大切な内臓にむくみが生じてしまうこともあります。その結果、命に関わる危機になってしまう可能性もあるのです。
心臓や肺がむくんでしまうなんて、ちょっとぞっとしますよね。
酸性体質は予防したり、改善したいですよね。
そこで、次の項では、アルカリ性体質にする食材について、具体的に紹介していきます。
酸性体質を予防・改善する食材
酸性体質にしにくくするには、酸っぱいものを食べなければ良いというわけではありません。
酸っぱいものではなく、体の中で、酸を生産してしまう食材を避けることが大切です。
体内で、炭水化物やタンパク質が分解されるときや、糖分やアミノ酸を作り出すときに、酸が発生してしまいます。
例えば、砂糖が体の中で分解されて吸収されるときに、乳酸という酸も一緒に発生してしまいます。
もちろん、砂糖は体に必要な栄養なので、海藻や牛乳、野菜などミネラルが豊富なものとバランスよく食べることが大切です。
砂糖以外にも、酸が発生しやすい食材には、主に次の6つがあります。
- 甘いお菓子
- パンやパスタなどの小麦粉から作られたもの
- 肉・魚
- チーズなどの乳製品
- 缶詰入りの果物
- アルコール
これらの食材を見た私は、”美味しい“と思うもの程、酸が発生しやすいと感じました。
酸性体質にならないためにも、これらの食材を食べる際には、サラダや海藻などをバランスよく摂取することが大切です。
野菜が苦手という方は、ミネラルの代表に塩があります。
酸性体質の方の中には、塩分を極端に控えてしまっている人もいます。食塩をそのまま摂取するよりも、漬物、醤油、味噌などの発酵食品からとることで、体によい、乳酸菌豊富なミネラルを摂取することができるのでおすすめです。
特に、アルコールは、利尿作用が高いため、体の中の塩分が外に出すぎてしまいます。その結果、酸性体質に傾き、むくんでしまうということあります。
塩分の取りすぎはNGですが、上手に発酵食品と組み合わせて、酸性体質にならないようにしましょう。
まとめ
人の血液は、弱アルカリ性であることや、偏食など、栄養バランスが崩れた食事が原因で体が酸性体質になってしまうことがわかりました。
自分の体がアルカリ性体質なんだなんて思ったことがなかったので、調べてみてびっくりしました。しかも、このアルカリ性体質と酸性体質をコントロールするのに、ミネラルの協力があるなんて、さらに驚きです。
もちろん、ここで紹介したアルカリ性体質や酸性体質は、実際に起こり得ることです。しかし、そこまで気にして生活するほどのことではありません。
食卓に肉や魚料理を並べたならば、同じ量の野菜を食べればOKです。それでないと、お菓子やケーキが食べられなくなってしまいます。実際に、健康を害するのは、偏った食生活を長く続けてしまうことが原因です。
1週間単位で、ちょっと野菜不足だなと感じたならば、お休みの日くらいは、野菜などのヘルシー嗜好の日があってもいいですよね。
我が家の主人は、短時間でお腹いっぱいになる丼ものが大好きです。丼ものでは、どうしても野菜不足になりがちです。
そんなときは、ご飯の上に、野菜を敷いて、その上に肉などの工夫をしています。
特に、体が疲れやすい時期、仕事が忙しいときなどは、できるだけ、食事にミネラルなどを取り入れると、疲れにくい体になります。
ぜひ、皆さんの生活にあったバランスのとり方、見つけてみてくださいね。
大変勉強になりました。