寒い季節になると、テレビなどでも体を温める食材として生姜が紹介されることが増えますよね。

そんな生姜は、生の状態と乾燥した状態では含まれる成分が異なります。どちらかにジンゲロールがたくさん含まれていて、もう一方のショウガオールが含まれているんです。

さて、問題です。ジンゲロールとショウガオールは、どちらの方が体を温めるのに効果があると思いますか?また、ジンゲロールとショウガオールの違い、明確に説明できますか?

テレビなどでよく使われる体の芯からほっかほかという表現は、ジンゲロールとショウガオールのどちらに当てはまるのか知っていると、ちょっと鼻たかですよ!

そこで、ここでは、ジンゲロールとショウガオールの違いについて、詳しく説明していきます。

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目次

ジンゲロールとショウガオールの違い

最初にジンゲロールとショウガオールの違いについて学びましょう。

先に紹介しましたが、生姜は、生の状態と乾燥した状態では、含まれる成分が異なります。ここでは、生の生姜と乾燥した生姜(乾姜:カンキョウ)について、どちらに何が含まれるかや、ジンゲロールとショウガオールについて、詳しく説明していきます。

ジンゲロール

ジンゲロールは、生の生姜に多く含まれる成分です。

生の生姜を包丁などで切ったり、すりおろしてみると分かるのですが、固い生姜の中にも水分が含まれています。この水分に含まれるのがジンゲロールなのです。

ジンゲロールは、体を温める効果がありますが、発汗作用もあります。汗って、人の体温を下げるために出るものです。

そのため、ジンゲロールをたくさん摂ってしまうと、発汗によって最終的には体が冷えてしまうんです。

また、ジンゲロールは、体の深い部分でできた熱を、手先や足先などの末端に熱を運ぶという作用もあります。

結論としては、ジンゲロールは、体の中の熱を作り出すというよりも、熱を一か所に留めないように広く拡散する働きがあるということになります。熱は、体全体に広がるため、一時的に温かくなったと感じますが、熱を作り出しているわけではないため、結局体が冷えてしまうのです。

テレビで、生の生姜を使った料理を食べた方が、汗をかかれているのを見たことがありますよね。これは、ジンゲロールによる発汗作用が主に働いてしまっているから起こっている作用かもしれません。

ショウガオール

生姜に含まれるもう一つの成分、ショウガオールは乾燥した生姜(乾姜)に多く含まれます。

ショウガオールは、生の生姜を乾燥させるとできる成分です。つまり、ジンゲロールについている水分を乾燥させて振り落としてできるのがショウガオールということになります。

ショウガオールにも体を温める効果がありますが、ジンゲロールとは温まり方が異なります

ショウガオールの体の温め方は、体の深い部分で熱を作り出すというものです。また、ジンゲロールと異なり発汗作用は無いため、体温を下げることはありません。そのため、体を内側から温めることができるといわれています。

体の深部で出来た熱は、体全体に広がっていきます。そのため、冷え性などの冷え対策には、ショウガオールの方が優れているといわれています。

乾姜は、ウルトラ蒸し生姜などとして、体を温める強力な食材としてテレビでも紹介されている注目の食材なんですよ。

さてこれを踏まえて、改めて質問します。

生姜を食べて、体の芯からぽっかぽかという表現は、ジンゲロールとショウガオール、どちらの成分の方がより適していると思いますか?

正解は、乾姜に含まれるショウガオールを摂ることです。テレビで、生の生姜料理を食べて、汗をかきながら、芯から温まりました!というようなコメントを聞いたら、本当は体が冷えてますよ~と言ってあげてくださいね!

さて、生姜に含まれるジンゲロールとショウガオールの体を温める効果に着目して、詳しく説明してきました。

次の項では、ジンゲロールとショウガオールの様々な効果について、詳しく説明していきます。

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ジンゲロールとショウガオールの様々な効果

ジンゲロールとショウガオールには体を温める以外に次の2つの効果があるといわれています。

  • 殺菌作用
  • 炎症を抑える


それぞれについて詳しく説明していきます。

これらの2つの効果は、一部の報告ではジンゲロールよりもショウガオールの方が優れているといわれています。

殺菌作用

ジンゲロールやショウガオールには、殺菌作用があるといわれています。辛味の成分であるジンゲロールやショウガオールは、ヘリコバクター・ピロリ菌などの色々な菌に対して殺菌効果があるといわれています。

お寿司にガリが添えられているもの、生姜の殺菌効果を期待するためといわれ、古くから用いられているんですよ。

炎症を抑える

ジンゲロールやショウガオールは、体の中の炎症を抑える効果があるといわれています。

風邪を引いたりしたときに、生姜を飲んだりするとよいと聞いたことありませんか?生姜湯なんてものも売られていたりします

もちろん、生姜によって、体を温める効果を期待してということもありますが、生姜のジンゲロールやショウガオールによる炎症を抑える効果による場合もあります。

人の体の中では、細菌やウイルスなどの外部からの侵入者に対して、体の免疫が戦う際に、戦っている場所に炎症が起きます。その炎症の元はプロスタグランジンという物質で、痛みなどを伴った炎症を起こす場合があります。

このプロスタグランジンの生成をジンゲロールやショウガオールが抑制するといわれていて、炎症や痛みを軽減するのです。

もちろん、風邪などの炎症だけでなく、関節などに炎症が起きてしまうリウマチの症状も緩和するといわれています。

そんな嬉しい効果のある生姜なんですが、いざ食べようと思うと結構、レシピって限られませんか?

とういうわけで、次は日常的にジンゲロールとショウガオールを取るためのおすすめの方法を紹介します。

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手軽に取るには?

生姜って意外に傷むのが速いですよね?

しばらく冷蔵庫の中に置いておくと、いつの間にか黒くなってしまっています。さらに時間が経つと水分が飛んで梅干しみたいにシワシワになっちゃったりなんて…。

そこで、おすすめなのが、ジンジャーペーストという商品です。

主な原材料は生姜やはちみつなどです。

【原材料名】

  • しょうが汁
  • 果糖ぶどう糖液糖
  • はちみつ
  • オート麦食物繊維
  • 金時しょうが末
  • 寒天
  • 増粘剤(キサンタン)


寒天や食物繊維などは、主に粘りを出してペースト状にするためのものなので、実質は生姜と糖分だけで作られています。

実際に蓋を開けてみると、パッと見た感じではピーナッツバターのようです。しかし、漂ってくる香りは、生姜そのものです。

ラベルには、お湯に溶かしたり、トーストに塗るなんて食べ方の他に、豚肉の生姜焼きに使うなんてレシピも書いてあります。

でも、私は寒い季節には、結局、お湯に溶かして生姜湯にして飲むのが一番ですね!

また、私はお腹のために、いつもヨーグルトを食べているのですが、ジンジャーペーストを入れると、体が冷えを防止する上に、甘みも加わって食べやすくなります。

ジンゲロールにしても、ショウガオールにしても、日常的に手軽に取れることが重要です。生の生姜を使う場合は、調理が面倒ですし、こういった市販品を使うのは、毎日、続けるのに役立ちますよ!

↓ジンジャーペーストはこちらです。

生姜+砂糖の調味料代わりにも使えるので、料理にも便利です。

凄く手軽でおすすめなので、良かったら食べてみてくださいね!

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まとめ

生姜に含まれるジンゲロールとショウガオールの違いについて詳しく学ぶことができました。

ジンゲロールとショウガオールの違いは、次のようなポイントがあります。

【ジンゲロール】

  • 生の生姜に含まれる
  • 体の熱を末端に伝える
  • 発汗作用がある

【ショウガオール】

  • 乾燥した生姜に含まれる
  • 体の深部で熱を産生する


体を温める効果は、用途によってジンゲロールやショウガオールが適しています。生姜を食べて発汗したいという方は、ジンゲロールをたっぷりと、体を中から、温めたいという方はショウガオールをたっぷりとることがおすすめです。

テレビで、生の生姜を用いられていたら、それって本当は体が冷えているかもしれませんよ~と、鼻たかしてみてくださいね。