医療の現場で働いてみたいと思ったとき、医師、看護師、薬剤師、作業療法士など様々な職種が思いつくと思います。

薬局や病院などで薬のスペシャリストとして働く薬剤師は、患者さんの体調にあった薬が出ているのかな、飲む量は適切なのかなどを判断してお薬を渡している責任感のあるお仕事です。

薬のスペシャリストになるためには、たくさんの知識や経験を積まなければなりません。

ここでは、薬剤師の資格の取り方について紹介していきます。

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目次

薬剤師の資格の取り方

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薬剤師の資格をとるためには、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。この薬剤師国家試験を受験するためには、薬学部を卒業している必要があります。

資格取得までの流れは、

  1. 大学の薬学部に入学
  2. 薬学部の卒業試験に合格
  3. 薬学部の卒業見込み証明をもらう
  4. 薬剤師国家試験を受験
  5. 薬剤師国家試験に合格


大学の薬学部は6年間かけて、薬剤師に必要な知識と経験を積みます。

薬剤師は薬のスペシャリストになるために、薬の構造を学ぶ有機化学無機化学などの基礎知識に加え、体内でどのように薬が作用するかの薬理学、病気にどのように薬の効果があるのかを学ぶ病理学など様々です。

また、薬の知識に加えて、病院や薬局で、実際の業務を体験します。ここで初めて、知識と実務を組み合わせて、仕事をするという経験を積んでいるのです。

さて、ここまでは薬剤師の資格の取り方を説明してきました。6年間も大学に!!長いな…と思う方もいらっしゃると思います。

しかし、薬剤師になるためには、非常に過密な授業カリキュラムです。医療という患者さんの命に向き合う人間になるためには、6年間は長いとは言えません

一方で、社会人の方が薬学部を目指す際に、私立大学によっては途中学年から編入制度を設けている場合もありますので、次に詳しく説明していきます。

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社会人から薬剤師を目指すためには?

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社会人の方が薬剤師を目指すためには、薬学部に入学する必要があります。

社会人の方の中には、薬学部以外の大学を卒業されている場合もあると思います。その場合、私立の薬学部の中には、2年次~4年次くらいまでの編入ができる場合もあるようです。一方で、私立大学・国立大学の薬学部の中には編入制度を設けていない場合もあります

薬学部は私立大学と国立大学では、卒業までにかかる費用に違いがあります

費用は「国立大学<私立大学」となりますので、編入年次から卒業までにかかる費用についても予め調べておく必要があります。

また、入学できたとしても、薬学部内の卒業試験に合格⇒薬剤師国家試験の合格をしなければなりません

大学によって、費用や編入学年や入学試験要綱は異なりますので、自分にあった大学を見つけてみましょう。

最後に薬剤師になった後にどのような仕事環境があるのかを紹介します。

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薬剤師ってどんな職業なの?

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ここでは薬剤師がどのような職業かを説明していきます。

一言で説明すると、薬剤師は“薬のスペシャリスト(専門家)”です。薬局や病院、ドラッグストアなどで扱う医薬品全般に対して幅広い知識を持っている人です。

さらに、医薬品を製造する製薬企業や行政に勤める薬剤師など、日常生活の色々なところに薬剤師は存在します。

  • 病院や薬局に勤める薬剤師
  • 製薬企業に勤める薬剤師
  • 行政に勤める薬剤師


ここでは、上記3つの様々な職場で活躍する薬剤師の特徴を紹介していきます。

病院や薬局に勤める薬剤師

薬局や病院などに勤める薬剤師は、患者さんの処方箋の調剤や、薬の飲み方などの説明、体調に合わせたお薬の紹介などの仕事をしています。

また、薬局や病院の薬剤師は、必要に応じて、医師などの医療に携わる人とも情報を共有しています。

例えば、患者さんがお薬をもらうときに、

薬剤師「今日はどういったことで病院にかかられましたか?」

と聞かれことはありませんか?

そのときに皆さんは、”なんで体調のことを聞くのだろう?お医者さんには話したのに…”

と感じたこともあるかと思います。

この会話は、患者さんに出ている薬が、患者さんの訴える症状にあっているのかを確認しているのです。

医師は、患者さんの体調にあった薬を選びます。反対に、薬剤師は薬を中心に体調にあっているのかを判断しています。

薬によっては似たような名前のものが存在しますので、風邪薬を出したかったのに、胃薬をだしてしまったなどの間違いも時々あります。そんなときに、先ほどの質問を薬剤師がしていれば、患者さんは風邪症状を訴えているのに、胃薬ではおかしいのでは?となります。

このように、医師と薬剤師の両方の目で薬をチェックすることはとても重要なことなのです。

ここで、患者さんの体調にあっていない薬が出ていると薬剤師が判断した場合は、医師に連絡をして、問題点などの情報共有をし、適切な薬を出す、飲み方を変更するなどの対応をしているのです。

製薬企業に勤める薬剤師

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製薬に勤める薬剤師は、薬の開発や品質の管理などの薬を製造することに関わっています

薬は、効果がありそうな成分を発見して、それを薬として開発しなければなりません。また、その開発した薬がどのような効果があるのかを、医師、薬剤師、看護師から情報収集、提供をしています。

さらに、患者さんからの体調不良などの情報提供についても相談窓口などで収集されています。

行政に勤める薬剤師

行政に勤める薬剤師は、厚生労働省などの国や県庁、保健所などに存在し、医薬品などを監視することをしています。

病院や薬局での薬の管理や患者さんの応対が適切かなどを監視するとともに、麻薬や違法ドラッグなどの監視も行っています。

さらに、警察での麻薬取締官として働いている薬剤師も行政の薬剤師となります。行政に勤める薬剤師は、薬剤師の資格の他に公務員試験などにも合格する必要があります

薬剤師と聞くと薬局や病院をイメージする方が多いと思いますが、薬剤師は薬に関連する仕事ならば、ほとんど関わっているのです。

薬剤師になるためには、一般的に6年間という長い年数の学生生活が必要です。

卒業後の自分の働く姿を具体的にイメージすることは、化学や薬理学の知識の学習や薬局や病院での実習での充実度合いが変わってくると思います。未来の薬剤師としての姿をイメージして、充実した学生生活を送りましょう!

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まとめ

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薬剤師の資格の取り方について紹介してきました。

薬剤師になるためには、

大学の薬学部に入学⇒卒業⇒国家試験に合格

のステップが必須です。

また、社会人の方には編入制度を設けている大学もあります。薬学部の特徴は大学によって様々なカラーがあります。

薬学部を受験したいと思ったのであれば、ホームページや大学の募集要項から情報を収集しましょう。

また、私のおすすめは、オープンキャンパスなどを積極的に利用して、行きたい大学のキャンパス風景、薬剤師の卵の方と大学生活についてお話をすることが、最新の薬学部の情報が得られると思います。

オープンキャンパスですと、在学中の薬学部生が、それぞれの研究室の紹介などの対応をしてくれるので、普段は見られない研究室ものぞくことができますし、講義室や学食の雰囲気も体験できます。

皆さんも素敵な薬剤師を目指しませんか?