イチョウの葉と聞くと、扇型の葉っぱで、秋になると黄色が鮮やかな街路樹が思い浮かびますよね。
イチョウの葉から抽出したエキスには、脳などにとっても嬉しい効果が詰まっているって知っていますか?
ドイツなどのヨーロッパ地域では、イチョウの葉が医薬品として用いられているなど、昔からイチョウ葉エキスの効能について研究がされてきました。
最近、日本においても、サプリメントなどの健康食品や育毛剤、入浴剤にイチョウ葉エキスが含まれているものが販売され、注目されてきています。
そこで、イチョウ葉エキスの効能について、詳しくお伝えします。
目次
イチョウ葉エキスの効能
最初に、イチョウ葉エキスの効能について学びましょう。
イチョウ葉エキスの効能で注目すべき成分は、主に2つです。
- フラボノイド
- ギンコライド
それぞれの成分について詳しく説明していきます。
フラボノイド
フラボノイドとは、ポリフェノールの一種で、人参などの緑黄色野菜に多く含まれているβカロテンと同じ仲間です。
黄色の色素にフラボノイドが含まれているため、イチョウ葉の黄色には、たくさんのフラボノイドが含まれていることになります。
イチョウ葉には、約30種類ものフラボノイドが含まれているといわれています。
このフラボノイドの効能には、次の4つがあります。
- 抗酸化作用(細胞の老朽化を防ぐ)
- 血流促進作用
- 血管強化作用
- 血糖値を改善する作用
フラボノイドは、血管への良い作用がたくさんあるといわれています。
ギンコライド
ギンコライドとは、イチョウ葉エキス特有の成分で、植物の中でもイチョウ葉にのみ含まれている、とても貴重なものです。
ギンコライドの効能には、次の2つがあります。
- 活性酸素などの有害物質から脳細胞を守る
- 記憶力や集中力を高める
ギンコライドの成分は、脳の細胞に直接働きかける作用があります。
これらフラボノイドとギンコライドの2つの成分により、イチョウ葉エキスには次の3つの効能があるといわれています。
- 脳機能障害の改善
- 抗血液凝固作用
- アレルギー性疾患の改善
それぞれの効能について詳しく説明していきます。
脳機能障害の改善
脳の病気、認知症やうつ病、アルツハイマー病などは、脳内の血流の低下や記憶力の低下などが問題とされています。
イチョウ葉エキスには、脳内の血流を良くしたり、記憶力を改善する効果があるので、それぞれの病気の改善や予防につながるといわれています。
抗血液凝固作用
イチョウ葉エキスには、血小板を集めて血栓にする働きを抑制する効果があるといわれています。
これは、血小板活性化因子(PAF)による作用です。
イチョウ葉エキスは、PAFの働きを抑制して、血栓をできにくくしてくれます。
さらに、血流促進作用や血管を強化する作用があるため、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化の予防効果があるとされています。
アレルギー性疾患の改善
先の項で紹介したPAFは、アレルギーの際にも炎症を引き起こす因子となります。
イチョウ葉エキスには、PAFを抑制する働きがあるため、アレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症など)を改善する効果があるといわれています。
イチョウ葉エキスには、認知症などの脳の病気を予防する効果があるなんて驚きですよね。
脳は人の体の中で、1つしかなく、色々な体の機能の中枢を担う存在です。脳の病気をイチョウ葉エキスで予防できるならば、摂取してみようかなと思いますよね。
でも、ちょっと待ってください。
イチョウ葉エキスの効能は、ヨーロッパでは医薬品とされているものです。
つまり、イチョウ葉エキスの摂取を間違えると病気を悪化させてしまう可能性もあります。
イチョウ葉エキスの用法用量を守るのも大切ですが、次の項では特に注意しなくてはならないケースについて、具体的に説明していきます。
イチョウ葉エキスを取るときの注意点
何度も言いますが、イチョウ葉エキスは、ヨーロッパでは医薬品という扱いです。
日本では、食品というくくりでも、中身はヨーロッパのものと同じ場合もあるので、次の5つのケースの方は注意してください。
- 血液凝固防止薬を飲んでいる方
- 解熱鎮痛薬を飲んでいる方
- 血糖降下薬を飲んでいる方
- 手術や抜歯の予定のある方
- 胃腸が弱い方
イチョウ葉エキスには、血流を改善したり、抗血液凝固作用があることを説明しました。そのため、これらの病気の治療で薬を飲んでいる方は、脳のためにと思ってイチョウ葉エキスを飲んでしまうと、出血傾向が高まってしまいます。
血液凝固防止薬以外に、解熱鎮痛薬の飲んでいる方も注意が必要です。解熱鎮痛効果を得るのに、血液を固まらせる作用の部分を抑制する薬があるためです。
また、血糖値にもイチョウ葉エキスは影響するため、糖尿病治療中の方などは、血糖値が低下しすぎる場合があります。
血液凝固や血糖値へのイチョウ葉エキスの影響は、命に直結する場合もあるため、イチョウ葉エキスを服用したい場合は、医師や薬剤師に相談してからにしてくださいね。
さらに、イチョウ葉エキスは抗血液凝固作用があることから、手術や抜歯などの出血を伴う場合に、止血がしにくい状態になってしまいます。
イチョウ葉エキスは服用を中止してから2週間程度は効果が持続するといわれているため、手術などの予定がある方は、早めにイチョウ葉エキスを飲んでいることを、医師や薬剤師に申告してくださいね。
最後に、イチョウ葉エキスは、胃に負担をかけやすく、胃のむかつきなどの不快感が現れます。そのため、元々胃腸や弱い方は、イチョウ葉エキスによりさらにダメージを負う可能性もあるので、注意しましょう。
胃腸の不快感やめまいなどの症状は、イチョウ葉エキスに含まれるギンコール酸の仕業です。サプリメントによっては、ギンコール酸が除去されているものもあるので、それを選んでみるのもおすすめです。
※ギンコール酸を除去しても、脳に効果のあるギンコライドは残りますので、安心してくださいね。
まとめ
イチョウ葉エキスは、脳にうれしい効能がつまっています。
イチョウ葉エキスの嬉しい効能は、次の3つです。
- 脳機能障害の改善:認知症やうつ病の改善や予防
- 抗血液凝固作用:脳梗塞などの予防
- アレルギー性疾患の改善:花粉症や喘息などの改善や予防
イチョウ葉エキスのサプリメントを飲むだけで、大切な脳の病気を改善したり、予防してくれるのは、嬉しいですよね。
特に、脳の病気の治療は、根治に時間がかかる場合も多いのが現状です。脳梗塞などが起きると、手術で一命をとりとめても、長い時間をかけてリハビリが必要な場合もあります。
また、うつ病についても、ストレス社会では、多い病気の一つですよね。
これらが、イチョウ葉エキスで予防できるとなれば、ぜひ取り入れたいものです。
しかし、イチョウ葉エキスの効果は優れている反面、元々、抗血液凝固薬などの薬物療法をされている方は、効果が倍増してしまい、結果体調を崩す場合もあるので、服用には、医師や薬剤師に相談してからにしましょう。
私は、ギンコール酸除去のサプリメントと、除去されていないサプリメントを飲み比べてみました。除去されていないものは、頑丈な胃腸の持ち主の私でも、胃がむかむかして、継続してサプリメントを飲むにつれ、症状が重たくなっていきました。
ギンコール酸除去については、イチョウ葉エキスとパッケージにあるものを選んでみましょう。サプリメントの中には、イチョウ葉を粉砕したものも販売されており、イチョウ葉粉砕の場合、ギンコール酸を多く含むことがあります。
初めて試される方には、絶対にギンコール酸除去のイチョウ葉エキスをおすすめします。