ロコモティブシンドロームという言葉、聞いたことがありますか?

“ロコモ”なんて略称でも使われることもありますが、和名は運動器症候群といいます。

ロコモティブシンドロームになってしまうと、筋肉、骨、関節、軟骨、椎間板といった運動器のいずれか、もしくは複数に障害がおき、歩行や日常生活に何らかの障害をきたしてしまいます

いつまでも自分の足で歩き続けていくために、ロコモティブシンドロームを予防し、健康寿命を延ばしていくことが今、必要なのです。

ロコモティブシンドロームの予防法は、大きく分けて2つ、運動で予防する方法と、食事で予防する方法があります。

ここでは、運動でロコモティブシンドロームを予防する方法について、詳しく紹介していきます。

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目次

ロコモティブシンドロームの予防と運動の関係

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最初にロコモティブシンドロームの予防と運動の関係について学びましょう。

ロコモティブシンドロームは、先でも説明したように、運動器の障害のために移動能力の低下をきたしている状態です。

人は、歩いたりするときには、骨や筋肉、関節が互いに複雑に関与しあっています。つまり、ロコモティブシンドロームを予防するためには、運動によって、骨、筋肉、関節の機能を正常に保つことがポイントということになります。

骨や筋肉は、適度な負荷をかけることで、より強く、より太くなり、一定レベルまで頑丈になります。一方、関節は、不均等な力がかかることで、一定個所のみが摩耗してしまい、痛みを発症してしまうという場合があります。

これらのことから、ロコモティブシンドロームの予防には、骨や筋肉を鍛える運動に加えて、関節の柔軟性を保つための運動などが重要となってきます。

この2つの運動について、詳しく説明していきます。

骨や筋肉を鍛える運動

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ロコモティブシンドロームの予防効果が最も高いのが、骨や筋肉を鍛える運動です。

骨も筋肉も外部から刺激が加わると、一度、骨や筋肉の一部が破壊されますが、後により太く頑丈な骨や筋肉が作られます。そもそも、骨も筋肉も日々、作っては壊す作業が体の中で行われているため、運動をすることは、そのサイクルに少し負荷をかけるというイメージです。

骨と筋肉といっても、人の体には、無数にあります。その中でも特に鍛えたい個所は次の3つです。

  • 太もも
  • ふくらはぎ
  • 腰回りの腹筋と背筋


これらの個所を鍛えるメリットについて、詳しく説明していきます。

太もも

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ロコモティブシンドロームを予防するために、まず鍛えたい筋肉は太ももです。

太ももは人の体の中で、最も大きな筋肉で、人の体の中で最も重い足を動かす重要な役割を担っている個所です。

この太ももの筋肉が低下すると、歩くことが出来なくなってしまいます。また、太ももの骨は、人の体の中で最も大きく太いため、一度、骨折などをしてしまうと、修復に時間がかかり、さらに、筋肉も低下するという悪循環になってしまいます。

とにかく、太ももの骨も筋肉も両方とも失うわけにはいきません。

太ももに効果的な運動は、次の2つがあります。

  • 階段の上り下り
  • 自転車をこぐ


この2つならば、普段の生活でも簡単に取り入れることができますよね。運動しはじめは、筋肉痛などになってしまいますが、これは太ももの筋肉を強く太く作り替えていると思って、続けてみてくださいね。

ただし、通常の筋肉痛は、数日間で症状が和らぎますが、筋肉が断裂してしまったり、疲労骨折などを起こしているときは、痛みが継続します。運動の負荷の状態によっては、骨折などの状態も起こり得るため、痛みが続く場合は、一度、整形外科などを受診するようにしてください。

くれぐれも、無理は禁物ということですよ!

ふくらはぎ

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ロコモティブシンドロームの予防に関与するのは、ふくらはぎの筋肉です。

ふくらはぎの筋肉は、”第二の心臓”と呼ばれるほどで、下半身の血液を心臓に戻すためのポンプの役割をしています。

骨も筋肉も、血流が悪い状態では、強く太くなるための栄養成分を十分に取り込むことができません。また、鍛えるにしても、血流が悪く、むくんだ状態では、十分に鍛えることができません

人の移動に足は必須です。そのため、ふくらはぎの筋肉を十分に鍛えておくことで、足のロコモティブシンドロームを予防することができるという仕組みです。

ふくらはぎを鍛える運動は、階段などの段差のあるところを利用して行うのが効果的です。

やり方は簡単です!

  • 階段の手すりをしっかり持つ
  • かかとが階段からはみ出るように、つま先だけで体重を支える
  • この状態で、つま先に力を入れたり、抜いたりを繰り返す


たったこれだけで、ふくらはぎに負荷をかけて鍛えることができます。鍛える回数は、自分にあった回数でOKです。限界までやると、ふくらはぎがパンパンにはって痛くなってしまうので、ほどほどに、でも毎日行うようにしてくださいね。

腰回りの腹筋と背筋

ロコモティブシンドロームを予防するためには、腰回りの腹筋背筋を上手に鍛えることが大切です。

腰回りは、上半身と下半身をつなぎ合わせる大切な役割を担う個所です。すでに、腰痛などのトラブルを持っている人は、3分の1ほどロコモティブシンドロームの状態に足を突っ込んでいると思ってくださいね。

腰回りの筋肉は、腹筋と背筋をバランス良く運動でつけることが大切です。

腹筋だけやる!というバランスの悪い鍛え方をしてしまうと、体の前面と背面の筋肉のバランスが崩れてしまい、より腰痛を悪化させてしまう場合もあるため注意です。

そのため、腹筋を50回やったら、背筋も50回、同じ回数をやってバランスよく運動をしていきましょう。

関節の柔軟性を保つための運動

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ロコモティブシンドロームを予防するためには、関節の柔軟性を保つための運動も重要です。

関節が固くなってしまうと、血流も悪くなり、外部から負荷がかかったときに、ダイレクトに骨や筋肉に刺激が伝わってしまい、痛みや怪我の原因にもなってしまいます

そうならないためにも、関節の柔軟性をストレッチで保っておくことが重要です。

関節はどの個所でも、約30秒くらいかけてゆっくりと伸ばし、元に戻すことを1日約3セット行うことが大切です。

3セットをまとめて行うでも効果はありますが、朝、昼、寝る前など分けて行うことで、1日の体のリズムも生まれやすくなるといわれています。

最近では、色々なストレッチ方法がテレビやネットで紹介されていますので、自分にあったストレッチ方法、見つけてみてくださいね。

ロコモティブシンドロームの予防と運動って、深くかかわりがあることがわかりました。

また、骨や筋肉、関節を鍛えることの大切さと、鍛え方を簡単に紹介してきました。これらは、どれも、運動しようと思って運動しなくてはなりません。

毎日、やろうと思っても、仕事で疲れてしまっている状態ではできないこともありますよね。

できない状態が長く続いてしまえば、結局、ロコモティブシンドロームを予防していることにはなりません。

そこで、次の項では、普段の生活をちょっと工夫するだけで、ロコモティブシンドロームが予防できる運動について、詳しく紹介していきます。

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普段の生活からロコモティブシンドローム予防

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普段の生活からロコモティブシンドロームを予防する方法は、歩いたり、動いたりするときに、ストレッチを意識して動くことがポイントです。

高いところのものを取るときに、一度、腕をぐーっと伸ばしてから取るようにしたり、足元のものをとるときは、一度、前屈をして、ふくらはぎなどをのばしてから取るといった具合です。

意外と、私達の普段の生活って、ストレッチをしようと思えば、何気ない動作にプラスするだけで、簡単にできるんですよ!

また、さらに普段の生活で、次のようなことをするだけで、ロコモティブシンドロームの予防につながります。

  • 自転車や徒歩で通勤する
  • 仕事の休憩時間に散歩をする
  • 歩幅を広くして、速く歩く
  • 階段を使う
  • いつもより遠くのスーパーに歩いて買い物にいく


これらのことは、毎日は無理でも、天気の良い日、仕事が早く終わった日などは実践できたりするので、おすすめですよ。

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まとめ

家族でウォーキング

ロコモティブシンドロームの予防と運動は、骨や筋肉、関節を鍛えることがポイントなことがわかりました。

特に、下半身の骨、筋肉、関節は、人が移動する際に重要な役割を担っているため、バランスよく運動をして、ロコモティブシンドロームを予防することが大切です。

私達夫婦は、子供ができるまでは、毎週水曜日の残業の無い日は、最寄り駅の一駅前で電車を降りて、二人で、一駅分歩くようにしていました。いつも使う駅ではないので、知らなかったご飯屋やパン屋を見つけたりできて、楽しかったですよ。

皆さんも自分にあった方法を見つけて、チャレンジしてみてくださいね。

なお、ロコモティブシンドロームを予防する方法のもう一つ、「食事で予防する方法」については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ご覧ください。
ロコモティブシンドロームの予防法!食事はどう改善すれば良い?