空気が乾燥する季節になると、かかとがカサカサしたりしちゃいませんか?カサカサした部分が、かゆかったり、気がついたらひび割れしてるなんてこともありますよね。
そのカサカサ、単純に、乾燥肌かな?くらいに思っている方!もしかしたら、乾燥水虫かもしれません。
水虫って聞くと、テレビCMなどのイメージから、じゅくじゅくしていて指と指の間にできると思われる方が、多いと思います。
でも、乾燥水虫は、かかとなどに起こることがあります。しかも、かさかさしているので、水虫に感染したとわかりにくいんです。
水虫は、家族に感染を広げてしまう場合もあるので、注意しなくてはなりません。
そこで、乾燥水虫の症状や治し方について詳しくお伝えします。
目次
乾燥水虫の症状
乾燥水虫の治し方について学ぶ前に、乾燥水虫の症状について見ていきましょう。
乾燥水虫は、かゆみはあまり強くなく、かかとに多いといわれています。
乾燥水虫に感染したかかとは、次の3つのような症状がみられます。
- 皮膚が乾燥してぽろぽろと落ちる
- 皮膚がひび割れる
- 皮膚が厚くなる
でも、この3つの症状は、かかとが乾燥しただけでも起こります。
実は乾燥水虫って、乾燥肌と見分けるのは、ほんとに困難なんです。医療機関でも、「水虫の白癬菌がいたから、乾燥するタイプの水虫に感染していますね。」という診断になるんです。
そのため、乾燥水虫は、乾燥肌と勘違いされやすく、保湿薬を塗るなどして長期間水虫を放置してしまうので、皮膚の深くまで、水虫の白癬菌が入り込んでいるなんて場合もあります。
乾燥水虫かどうかは、次の3つでも見つかる場合があります。
- 保湿薬を使用しても乾燥がよくならない
- 足や手に水虫の症状が出ている
- 家族内に水虫に感染している人がいる
水虫による皮膚の乾燥では、保湿薬を使用してもよくなることはありません。
そのため、乾燥水虫は、長期間、保湿薬を使ってもよくならない頑固な乾燥肌をどうしたらいいか?という相談で、医療機関を受診する場合が多いといわれています。
乾燥水虫、困っちゃいますよね。かゆみなどの自覚症状がないというのも、水虫に感染していること自体がわからないなんて、怖いですよね。
そして、乾燥水虫は、皮膚自体が乾燥していたり、乾燥により、皮膚が厚くなってしまっている状態の場合もあるため、水虫の薬を使った治療も適切なものを選ばなければ、水虫菌にまで、薬が届かないなんてことにもなりかねません。
そこで、次の項では、乾燥水虫の治し方について、詳しく説明していきます。
乾燥水虫の治し方
乾燥水虫の治し方のポイントは、次の2つがあります。
- 患部が乾燥している場合
- 皮膚が厚く・硬くなっている場合
それぞれについて詳しく説明していきます。
幹部が乾燥している場合
乾燥水虫で、患部が乾燥している場合は、皮膚への浸透性が高い液、ゲル、クリームを使用します。
通常、皮膚に使う薬は、皮膚の油と水分のバランスに合わせて選択します。つまり、カサカサと乾燥した皮膚は、水分が足りないため、薬でそれを補うものを選ぶと、皮膚の奥深くまで薬が到達するということになります。
水虫は、皮膚の奥深くまで感染が拡大している場合があるため、乾燥水虫には、水分の多い薬剤、液体や、ゲルなどを中心に選択します。
少し余談ですが、皮膚の病気によっては、皮膚の表面にだけ薬を効かせたいということもあります。そんなときは、できるだけ油分の強いものを選択します。ワセリンやグリセリンなどが入っているものは、基本的に皮膚の表面の状態を良くして、体の奥深くまで薬が入り込まないようにしていると思ってくださいね。
さて、話を乾燥水虫に戻します。先ほど紹介した液体やゲルは、乾燥水虫が局所的に存在する場合におすすめです。
でも、人によっては、足全体に乾燥水虫の症状が広がってしまったという場合もあります。その場合、足全体が液体やゲルまみれでは、歩くことが苦痛になってしまいます。
そんな広範囲の乾燥水虫の場合は、速乾性のスプレーがおすすめです。若干、液体やゲルよりも皮膚への浸透性は低くなりますが、塗った後すぐに乾いてくれるので、普段の生活に支障を来しません。
私が、乾燥水虫の方に相談されたときは、局所ならばゲルを、広範囲ならばスプレーをおすすめしていました。
皮膚が厚く・硬くなっている場合
乾燥水虫の場合は、水虫感染部分の乾燥が進み、皮膚が厚く・硬くなってしまっている場合があります。
皮膚は、外部からの刺激や雑菌から体を守るためにあります。乾燥が進むと、皮膚の表面が、ガサガサして、守るという機能が低下してしまします。皮膚の機能が低下してしまっては、刺激や雑菌から体を守ることができないため、人の体は、皮膚自体を厚く・硬くするという働きがあります。
皮膚自体が厚く・硬くなることで、一部の表面がガサガサしても、大切な部分はしっかりと守られるということになります。
でも、ここに、水虫が感染してしまうとどうでしょう?
皮膚が厚く・硬いということは、外部からの侵入者を拒む役割はありますが、一度、水虫などの侵入者に入り込まれたら、逆に皮膚の厚みや硬さは、水虫を守る防具になってしまいます。
乾燥水虫に感染している人の中には、皮膚が厚く・硬くなっている場合もあるため、皮膚を柔らかくしながら、水虫にまで、薬が到達するための治療も併せて必要です。
皮膚を柔らかくする薬には、角質を溶解したり、柔らかくする成分が入った水虫薬を使います。
皮膚が厚く・硬くなってしまった水虫には、クリームや軟膏タイプの塗り薬を使用することが一般的です。しかし、皮膚表面に傷などがない場合は、液体タイプが最も効果があります。
ちょっと、イメージしてみてください。
お風呂に入ると、掌や足の裏って、簡単にふやけてしまいますよね。腕やお腹の皮膚は同じ時間お風呂に入っても、ふやけることはありません。
つまり、掌や足の裏って、かなり水分が入り込みやすい構造なんです。
もちろん、厚く・硬い皮膚になった部分にも水分は入ります。このことから、痛みなどがなければ、液体タイプが一番効果あり!ってことになるんですね。
まとめ
乾燥水虫の症状や治し方について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
「乾燥肌かな」程度に思っていたのが、実は、水虫だったという方は、結構いらっしゃいます。
乾燥水虫を見た目で判断することってとっても難しいです。
私も、乾燥水虫の方、何人か足の裏などを見せてもらったことがありますが、見た目は、本当にガサガサかかと程度にしか見えません。
中には、ガサガサかかとが良くならないので「何か良い薬はないですか?」と相談され、水虫かもしれないので病院に行くように勧めたところ、やはり水虫だったなんてケースもあります。
保湿薬を使っても良くならないガサガサな状態ならば、一度皮膚科などの病院を受診しましょう。
また、乾燥水虫に最も効果がるのは、液体タイプの薬です。状況に応じて、皮膚を柔らかくする成分配合のものを選ぶこともあります。
しかし、液体タイプは、しみるなどの痛みを伴う場合もあります。水虫の治療は、毎日行うため、そのたびに痛いのでは辛いですよね。そんなときは、ゲルやクリームタイプを選びましょう。
適切な治療薬を選んで、乾燥水虫と早くお別れしましょうね。