睡眠は日中活動した脳と体を十分に休息させるために、とても大事なものです。良質な睡眠をとるためには、睡眠に必要なホルモンが十分に分泌されることがポイントといわれています。

この睡眠に必要なホルモンが減少してしまうと、不眠になってしまうこともあります。

そんな睡眠に必要なホルモンは、栄養バランスの取れたよい食事が必要であるといわれています。

仕事や子育てに忙しい方にとって、睡眠時間を確保することが難しいときもありますよね。そんなときは、短時間でもしっかりと良質な睡眠をとれるように、食事内容を見直すことがおすすめです。

そこで、睡眠と食事の関係について、詳しくお伝えします。

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睡眠と食事の関係

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最初に睡眠と食事の関係について学びましょう。

良質な睡眠をとるために必要なホルモンは、”メラトニン“です。メラトニンは人が眠くなると脳内で分泌されるホルモンで、別名「睡眠ホルモン」なんて呼ばれることもあります。

このメラトニンは、体内のセロトニンと呼ばれる神経伝達物質が脳内に分泌されると、作られるようになります。

メラトニンが分泌されるためには、まずセロトニンが、脳内に分泌されなければならないんです

このセロトニンの原料となるのが、トリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸です。人は、トリプトファンを体の中で作り出すことができないため、必要量を食事からとる必要があります。

トリプトファンは動物性たんぱく質に多く含まれますが、炭水化物と一緒に摂ることによって、脳に取り入れやすくなる性質があります。

さらに、トリプトファンを多く含む食事をとるタイミングも大切です。

食事は、口から食べて、胃や腸を通って栄養素が吸収されます。その吸収された栄養は血液に入り込み、肝臓などの内臓や脳に運ばれていきます。

さらに、脳に運ばれた栄養は、神経伝達物質であるセロトニンを作り出すために作用し始め、作られたセロトニンを分泌、さらに、メラトニンを作らせて、分泌するなどに使われることになります。

なんだかややこしいですが、とにかく、食事でトリプトファンを食べたからといって、即効でメラトニンが分泌される訳ではないということを覚えておきましょう。夜の良質な睡眠のために必要なメラトニンが分泌されるために、いつトリプトファンを含む食事を食べたらよいかというと…ズバリ朝食です。

朝食をしっかりと摂取することは、体を目覚めさせたり、体内時計をリセットすることができます。そこに、トリプトファンを多く含む食事を食べると、体に吸収され、血液によって脳内に運ばれて、セロトニン分泌の準備が始まります。

さらに、脳内のセロトニンが出やすくなる条件には、昼間に太陽の光をしっかりと浴びることがあります。昼間と夜の違いを脳が認識すると、夜眠るときにメラトニンを作ったり、分泌がスムーズになるといわれています。

ある報告では、トリプトファンを多く含む食事を朝食にとることで、寝起きを良くすることに加えて、寝つきも良くすると言われています。

良質な睡眠をとるためには、トリプトファンを多く含んだ食事をとることが大切ということがわかりました。

食べるだけでいいなら、トリプトファンが多く含まれた食材、知りたいですよね。

そこで、次の項では、トリプトファンが多く含まれている食事について、具体的に紹介していきます。

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トリプトファンを多く含む食事

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トリプトファンを多く含む食材は、次の9つがあります。

  • カツオ
  • マグロの赤身
  • 肉の赤身
  • 牛・豚・鶏のレバー
  • チーズ
  • ヨーグルト
  • 牛乳
  • 木綿豆腐


トリプトファンは、動物性タンパク質を含む食材に多く含まれているため、魚や肉を食べると摂取量が上がります。

でも、朝から赤身やレバーって食べるのしんどいという方いらっしゃいますよね。そんな方におすすめなのが、豆腐です。

一般的に、卵は約1個で、86mgのトリプトファンを含むといわれています。また、木綿豆腐の場合は1gあたりトリプトファンが1mg含まれています。この2つの食材ならば、お味噌汁に入れたり、目玉焼きを作るなど、朝ご飯にも取り入れることができますよね。

また、トリプトファンからセロトニンを作る際には、ビタミンB6も必要です。ビタミンB6や鉄も先に紹介した食材に豊富に含まれているため、1日を通して、バランスよく摂取できるようにしましょう。

さらに、先の項でも紹介したように、脳内に効率よくトリプトファンを取り込むためには、炭水化物と一緒に摂取することもポイントですので、ご飯やパン、芋類などを合わせて食べるようにしてくださいね。

最後に、先の9種類の食材を使った、トリプトファンを含む食事例4つを紹介していきます。

  • 朝ごはんを納豆に!(さらにしらす、タラコ、のり、ゴマをトッピング)
  • サラダやサンドイッチはツナの入ったものを選ぶ
  • コーヒーや紅茶はたっぷりのミルクを入れる
  • バナナ・ミルク・はちみつをミキサーにかけスムージーにする


この4つの食事例、我が家で実践している内容です。

我が家は、夫婦そろって朝が苦手で、そんなに朝からモリモリとご飯を食べることができません。

そんな私達は、基本的に飲み物にホットミルクを準備したり、納豆を食べたりすることで、トリプトファンを取り込んでいます。

また、コンビニなどで昼食を購入するときは、ツナ入りのサンドイッチやサラダを選んだりするなど、簡単に実践できるのでおすすめですよ。

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まとめ

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睡眠と食事の関係は、脳内のメラトニンが作られるために必要なトリプトファンが重要であることがわかりました。

人の体は、トリプトファンを作り出すことができないため、食事から摂取するしかありません。

そんな大切なトリプトファン、食べるタイミングも大切なんです。せっかく食事を工夫してトリプトファンを摂取できるようにするならば、効率よく体に取り込みたいですよね。

朝食、昼食、夕食と1日3回の食事で、トリプトファンが効率よく取り込まれるのは、朝食>昼食>夕食の順です。朝食って、重要なんだなと改めて思いますよね。

少し余談ですが、夕食は、寝る時間の3時間前くらいまでにはすましておくことがおすすめです。というのも、食事を食べれば、胃腸が食べ物を消化するために動き出します。当然、内臓が動いていれば、安眠の妨げになってしまいます。

さらに、寝てしまうと、胃などの内臓の働きも低下してしまうため、消化不良や胃もたれの原因になってしまい、これもまた、安眠の妨げになってしまいます。

そうならないように、夕食を食べるタイミングも調節してみてくださいね。

上手に食事からトリプトファンを取り込んで、良質な睡眠を目指しましょう。