最近は、色々なお店から介護用のデリバリーがあったりするのを見かけます。

介護用の食事は、ユニバーサルデザインフードなんて呼ばれたりして、介護関連の施設などでは、注目されています。

介護となると、高齢の方に対して、柔らかく、安全に食べることができる食事をイメージしますよね。

柔らかく・安全に食べる食事…を私がイメージすると、赤ちゃんの離乳食を思い浮かべてしまいます。

離乳食ならば、赤ちゃん用品の専門店に行かなくても、ほとんどのドラッグストアでレトルトタイプのものが売られています。一方、ユニバーサルデザインフードは、私はドラッグストアで見かけたことがありません。

食事って、毎日のことですから、もし離乳食のレトルトで代用できれば、入手も楽ちんですよね。

そこで、ユニバーサルデザインフードについてや、離乳食との違いについて、詳しくお伝えします。

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ユニバーサルデザインフード

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離乳食との違いについて学ぶ前に、ユニバーサルデザインフードの概要を見ていきましょう。

ユニバーサルデザインフードとは、日本介護食品協議会が規定した規格に合格した介護用の食事のことです。

日本介護食品協議会の認定マークや、食材を加工する際に4段階に設定されています。

様々な食品を「固さ」や「粘度」に応じて4段階に区分し、その表示が商品に記載されています。

例えばご飯で、区分1のものは、普通よりも少し柔らかめの粒状のご飯ですが、区分4はおかゆをさらにペースト状にしたものになります。食事をとる方の飲み込む力などに応じて、適切な食事が選べるようになっています。

4段階の区分は、次の通りです。

  • 区分1:容易に噛める
  • 区分2:歯茎でつぶせる
  • 区分3:舌でつぶせる
  • 区分4:噛まなくてよい

それぞれについて具体的に説明していきます。

区分1:容易に噛める

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区分1のユニバーサルデザインフードは、固い食べ物や大きい食べ物が、やや食べ辛い方や、普通に飲み込める方が選びます。

おおよそ、区分1のユニバーサルデザインフードのかたさの目安は、”柔らかいご飯“、”厚焼き卵“、”焼き魚“です。これらの食材を食べられる方は区分1のもので十分に食事をとることができます。

区分2:歯茎でつぶせる

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区分2のユニバーサルデザインフードは、固い食べ物や大きい食べ物は食べ辛い方や、ものによっては飲み込みづらいことがある方が選びます。

おおよそ、区分2のユニバーサルデザインフードのかたさの目安は、”お粥に近い柔らかいご飯“、”だし巻き卵“、”煮魚“です。

先ほどの区分1よりも、柔らかさが増したものになります。それでも、まだ食材は固形の状態のものがほとんどです。

区分3:舌でつぶせる

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区分3のユニバーサルデザインフードは、細かくて柔らかければ食べられる方や、水やお茶が飲み込みづらいことがある方が選びます。

おおよそ、区分3のユニバーサルデザインフードのかたさの目安は、”完全なお粥“、”スクランブルエッグ“、”魚のほぐし身(とろみあんかけ)“です。

区分3のユニバーサルデザインフードを選ぶ方は、液体が飲み込みにくくなってきている人です。

高齢の方になると、ごっくんと飲み込む筋肉が弱くなりますし、唾液の量も少なくなってくるため、口の中で食べ物がうまくまとまらず、飲み込めないという症状がでてきます。

区分3を選ぶ際は、液体の飲み込みができるか、できないかが選ぶポイントです。

区分4:かまなくてよい

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区分4のユニバーサルデザインフードは、固形物は小さくても食べづらい方や、水やお茶が飲み込みづらい方が選びます。

おおよそ、区分4のユニバーサルデザインフードのかたさの目安は、”ペースト粥(お粥をミキサーや裏ごしした状態)“、”柔らかい茶碗蒸し(具なし)“、”白身魚の裏ごし“です。

区分4となると、ほとんど飲み込むだけでOKな食材になります。私も赤ちゃん用のお粥を作るとき、離乳食初期は、裏ごししました。野菜などもペースト状にするのって、結構時間がかかりますよね。

これが大人の量で、かつ、1日3食、毎日となると、かなりの負担になってしまいます。私の知り合いの介護専門職の方に聞いた話ですが、区分4のようなペースト状のものを食べるのがメインの方は、ユニバーサルデザインフードを購入して、上手に食事をとる方が多いそうです。

ユニバーサルデザインフードがどんなものか、イメージできましたでしょうか。

ユニバーサルデザインフードは食材の固さや粘度で4段階に分けて作られています

ユニバーサルデザインフードの選び方は、固形→半固形→ペースト状の順になりますが、赤ちゃんの離乳食の進め方は、逆バージョンです。

離乳食は、ごっくん→もぐもぐ→かみかみの3段階の練習に合わせて、ペースト状→半固形→固形と変わっていきます。徐々に普通食が食べられるように練習していきます。

これなら、離乳食が介護にも使えそうと思いませんか?

もちろん、赤ちゃんの離乳食は、ユニバーサルデザインフードとして用いることができます。でも、やっぱり離乳食は赤ちゃん用の食事という違う点もあります。

そこで、次の項では、ユニバーサルデザインフードと離乳食の違いについて、詳しくお伝えします。

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ユニバーサルフードと離乳食の違い

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ユニバーサルフードと離乳食の違いは、次の3つのポイントがあります。

  • 味付けが薄い
  • 栄養素が足りない
  • とろみが少ない

それぞれについて詳しく説明していきます。

味付けが薄い

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赤ちゃん用の離乳食は、塩分も薄く、味付けがほとんどされていないことが多いです。

その理由は、赤ちゃんは”素材の味に慣れる”ということが基本です。また、高齢の方は赤ちゃんよりの味覚の3分1程度しか味を感じることができないといわれています。

そのため、離乳食をユニバーサルデザインフードとして代用した場合、食べる人は味がないと感じてしまうんです。

もちろん、塩分などがかなり控えめの離乳食は、高血圧などの塩分摂取に気を付けなくてはならない方には、おすすめです。

高齢の方は、濃い味付け、熱い、冷たいなど味覚をはっきり感じるものが好まれます。

薄味で食べなくてはならない方は、料理を熱くする、冷たくするなどの工夫で、味付けなしでも食べられてしまうという場合があります。

でも、熱い場合は、介護する方は、やけどをさせないように注意しなくてはならないので、大変ですが、ぬるい食事を嫌がる方が多いのが現状です。毎食は無理でも、対応できる範囲で、料理の温度を調整してみるのがおすすめです。

赤ちゃんの味覚については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ご覧ください。
赤ちゃんの味覚の発達の仕組み!赤ちゃんのお菓子に味がない理由!

栄養素が足りない

離乳食をユニバーサルデザインフードとして用いる際の最大の注意点です。

離乳食を食べている赤ちゃんは、食べるのは練習で、成長に必要な栄養素は、母乳やミルクからとることがほとんどです。

そのため、離乳食は一般的な食事よりも栄養素が少ない場合があります。

ユニバーサルデザインフードを食べる方は、普通食では食べられなくなってきて、結果、体に十分な栄養素が足りない状態になっている場合もあります。

そこに、栄養素が足りない離乳食を使っては、もっと栄養不足になってしまいます。ユニバーサルデザインフードとして離乳食を用いる場合は、栄養剤などを上手に組み合わせて摂取することがおすすめです。

とろみが少ない

離乳食をユニバーサルデザインフードとして用いる際は、食材のとろみを確認しましょう。

赤ちゃん用のスープは、ものにもよりますが、液状の場合があります。赤ちゃんは、成長過程で液体も飲めるようにならなければならないため、あまりとろみがついていないことがあります。

一方、ユニバーサルデザインフードを食べる方は、液体が飲み込みにくいこともあるため、とろみが必要になります

とろみは、片栗粉などでも簡単につくので、離乳食のとろみが少ないなと思ったら、食べる前に調整しましょう。

液体が飲み込みにくい人に、無理に液体を挙げるのは避けましょう。赤ちゃんは、練習によって筋肉は発達して飲み込むことができるようになりますが、高齢の方は、もともとあった筋肉が衰えてしまっているため、飲み込みにくい状態になっています。

無理に液体を飲むと、誤嚥といって、液体や食べ物が肺に入り込んでしまい、最悪、息ができなくなってしまうなんてこともありますので、とろみはとっても大切です。

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まとめ

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ユニバーサルデザインフードは、離乳食でも代用することは可能です。

ただし、栄養素の面では、ユニバーサルデザインフードよりも離乳食の方が劣る場合が多いため、その他で栄養素が補えるようにすることが大切です。

また、高齢の方は、液体を飲むのがとっても苦手なことが多いです。無理に液体を飲んでしまって、誤嚥を起こしてしまっては、大変です。

とろみが調整できる片栗粉などを常備は忘れずにしましょう。

毎食、介護食を作るのって、本当に大変だと思います。食事以外にも介護をされる方は、やらなければならないことがたくさんあります。

そんなときに、ユニバーサルデザインフードをメインだけ用いるなど単品使いしていくことで、少し時間や気持ちにゆとりが生まれます。

上手に、お気に入りの味を見つけて、上手に介護をしてくださいね。